メルマガの効果を調べるときには大切な指標がいくつかあります。
そのなかでも本文に記載したリンクのクリック率は、メルマガとそれを読むユーザーとの繋がりの強さを示す大切な要素の一つです。「クリック率が思うように上がらない」「クリック率を改善したい」と感じている方は、ぜひ今回ご紹介することを参考にしてみてください。
クリック率とは
クリック率とは配信したメールに記載したリンクをどのくらいのユーザーがクリックしたかを表す確率です。
つまり100人にメルマガを配信したとしてそのメルマガのリンクをクリックしたユーザーが7人いたなら、その場合の確率は7%になります。
このクリック率が表しているのは、メルマガに興味を持ってくれたユーザーの数というだけではなく、メルマガの内容を魅力的に感じて私たちの求める行動をしてくれた購読者の人数です。
そのためクリック率が高くなるほど、メルマガの内容に多くのユーザーが関心を示しているということになります。
メルマガのクリック率を向上させるための10の方法
メルマガのクリック率を向上させるためにはどうすればいいのでしょう。ここではその方法をいくつか解説していきます。
ウェブサイトとデザインを合わせよう
はじめにサイトやブランドのデザインとメルマガのデザインが同じかどうか確認してください。
「このメールは誰から送られてきたの?」
メルマガを受け取ったユーザーがこのように感じてしまうと、次の行動に移りにくくなります。ユーザーに怪しいと思われてはいけません。
メルマガの最初に共通するロゴを入れるのが一番わかりやすいのでおすすめです。
クリックできる場所が限られているなら、1カラムレイアウトにしよう
ユーザーの動きをしっかり考えているデザインは、ユーザーがクリックするように誘導してくれます。例えば『会員登録』や『予約』などユーザーに行動してほしい時は、1カラム(一列)のデザインを使うことをおすすめします。
これはメルマガで推奨されるデザインはシンプルなものであるからです。
長いメルマガはあまり好まれず、短くまとめればまとめるほどいいといわれます。
メルマガを受け取るユーザーはいろいろな機器でそれを読むので、多忙な方でも隙間時間に読むことが可能です。
日常生活にスマホが欠かせなくなってから、メルマガを受け取るユーザーはいつも注意力散漫な状態です。そのようなユーザーにも一目で重要な情報が伝わり、思わずクリックしてしまうようなメルマガを作成しましょう。
メルマガのクリック箇所はひとつが良い?
Marketing Sherpa社は「メルマガに記載するリンクの数を4から1に減少させることでクリック率を42%増加させることに成功した」という報告を出しています。
他の調査結果でもクリックできるリンクを1つにすることで、クリック率を向上させることに成功したというものがあります。
このことからリンクを減らすことでクリック率を改善することができるということがわかります。ですが、複数の商品を紹介しなければならないとき、リンクを増やした方がユーザーに利点があるときは柔軟に対応するべきです。
そういった場合には、2列以上のデザインがおすすめです。ですがシンプルなデザインにすることを忘れないようにしましょう。
CTAボタンを活用しよう
ユーザーがクリックするように誘導する場合、CTAボタンを上手に利用するようにしましょう。
HTML形式のメールを受け取った際、多くのメールクライアントの設定をデフォルトにしておくと、画像が読み込まれないようになっています。
ですから、画像を使ったクリックボタンを作っていると、ユーザーがメルマガを開いたときにそれがわからなくなってしまいます。その点CTAボタンは画像じゃないのでほとんどの場合は表示されるので安心ですし、丁寧に作ることができるのでおすすめです。
さらにレスポンシブ・デザインを使用すればスマホでもパソコン、その他のどんなデバイスでも常に適した大きさで表示することができます。
画像を使って綺麗なレイアウトにしよう
とあるアメリカの企業が5,000以上のメルマガキャンペーンを解析したところ、画像のあるメルマガは画像のないメルマガよりもクリック率が42%高いことを発見しました。
また、HubSpot社の調べによると回答者の65%が画像が入っているメルマガの方が好きだと答えたことに対して、画像の無いメルマガの方がいいと回答したユーザーは35%となりました。
このことから広告などと同様に多彩な表現であるほど、そのコンテンツに興味を持つユーザーにはっきり伝わるということがわかります。
もちろんそのメルマガを受け取ったユーザーが望んでいる情報だということが前提ですが。常に意識してほしいのがユーザーが求めている内容のメルマガを作成するということです。
画像にALTテキストを入れよう
テキストだけのメルマガよりも画像やイラストが入ったメルマガの方がクリックされやすくなりますが、ほとんどのデフォルト設定では自動で画像が読み込めないようになっているので、デフォルト設定のユーザーにはせっかくの画像が表示されません。
そのため対策として画像に『ALT(代替)テキスト』を追加することをおすすめします。この『ALTテキスト』は、ユーザーのデフォルト設定が原因で画像が表示されないときにそれを表示できるようにするものです。
『ALTテキスト』を追加することでメルマガをよりたくさんのユーザーに伝えることを可能にします。
希少性、限定性を付加する言葉を活用して動機を高めよう
メルマガの内容に希少性を付加することはキャンペーンで頻繁に利用される方法です。数量限定、期間限定といった商品を限定する文句によって、ユーザーに行動する理由を与えられるのでクリック率が増加します。
しかし、メルマガを読んだユーザーが求めている商品やサービスでないと、いくら限定といえども購入者は増えません。まずは登録フォームでユーザーを勧誘し、リストを増やすことを目標にしましょう。そしてユーザーをニーズ別に分類し、それぞれに合ったメルマガを作成するようにしましょう。
動画コンテンツをつかおう
動画は視覚だけでなく聴覚にも訴えかけることができるので記憶に残りやすく、優れた情報伝達手段です。最近では、動画もwebマーケティングで有効な手段として活用されています。
メルマガに動画を使用することも、よりユーザーが理解を深めることができるので有効な手段です。
動画を活用すると以下のような利点があります。
- 短時間に内容をわかりやすくユーザーに伝えることができる。
- より商品やサービスに対する印象が強まり、理解を深めることができる。
- サービスや商品を安心して買うことができる。
モバイル最適化ができているかチェックしよう
モバイルでのメルマガの開封率は、2011~2014年の4年間で500%増加したといわれています。
キャンペーンモニター社が調査を行ったところ、2010~2015年の間にモバイルでの開封率は30%増えているそうです。また同じ調査では、「モバイルでメールを開いたユーザーがパソコンで2回目に開封すると、クリック率が65%向上する」というとてもおもしろいデータも発表されています。
つまり「モバイルとパソコンの両方でメールを開封するユーザーが存在するということ」、「そのユーザーはメールの内容に興味を持っているということ」を理解しておくべきでしょう。
レスポンシブ・デザインは効率的なモバイル最適化の手段
『レスポンシブ・デザイン』を使えば、パソコンでもモバイルでも見やすくて読みやすい、ユーザーがクリックしたくなるようなデザインになります。
モバイルでのボタンの大きさを確認しよう
スマホでメルマガを開いたときにクリックするボタンが45~57ピクセルよりも大きいことを確かめましょう。MITが調べた結果によると、成人した人の人差し指の平均的な大きさは1.6~2cmで、これをモバイルのサイズに合わせると45~57ピクセルになるからです。
テキストメールもキレイにつくろう
テキスト形式のメールは古いなんて思ってはいませんか。
会社のドメイン宛にメールを送信する際、その企業の規定によってHTMLメールを受信しないように設定されている場合もあります。
そんなときは、HTMLメールの代わりにテキストメールが届く『マルチパート配信』を活用しましょう。この『マルチパート配信』を使えば、HTMLメールを読むことができないユーザーにもしっかりとメルマガを届けることができます。
テストメール機能を使ってチェックしよう
メルマガが完成したら「そのメルマガは思った通りの出来栄えであるのか」を必ず一度は確かめるようにしましょう。HTMLメール、テキストメール、どちらの場合も必要です。
また実際にユーザーに配信してしまう前に予行練習としてテスト配信を行うことで設定したことが正常に表示されるのかチェックしましょう。
まとめ
メルマガ配信を続けていると、クリック率が減少してしまうことがあります。その場合は今回ご紹介したポイントがしっかりできているか確認してみてください。
細かくコツを解説してきましたが、メルマガを作成するうえで一番大切なのは「適切な対象に求められている内容を魅力的に紹介できているのか」ということです。
最後までお読みいただきありがとうございました。